新生児は胃が未発達のため、一度飲んだ母乳やミルクを口や鼻から吐いてしまうことがあり、これを「吐き戻し」と言います。
一般的には生後3ヵ月頃、長くても1歳になる頃には収まる傾向がありますが、何度も吐き戻しがあると心配になってしまいますよね。
そこで今回は、新生児が吐き戻したときの対処法と、具体的な予防策を紹介します。
現在、新生児を育てられているご家庭や、これから赤ちゃんが生まれる予定のご家庭の方はぜひご一読ください。
症状別・赤ちゃんが吐き戻したときの対処法
赤ちゃんの吐き戻しは、どんな状況でどのように吐いたのかによって対処法が異なります。
中には、生理現象のためそのままにしても問題ないというケースもありますが、赤ちゃんの様子がいつもと様子が違う場合は、念のため病院で受診されることをおすすめします。
たとえば、以下のような症状がみられるときは注意しましょう。
吐き戻しの際に医療機関を受診したほうがいい症状
- 発熱
- 下痢
- なかなか泣き止まない
- ぐったりしている
また、気管に吐き戻しが詰まっている場合は、「背部叩打法」「胸部突き上げ法」という方法で詰まりを取り除いてあげましょう。
新生児の吐き戻しが詰まった場合の対処手順
- 片腕の上に赤ちゃんをうつぶせに乗せる
- 指で赤ちゃんのあごを持ち上げるようにして支え、頭を低くする
- もう片方の手の付け根で赤ちゃんの肩甲骨のあいだを素早く叩く(背部叩打法)
- 赤ちゃんを仰向けにして、指で数回胸を圧迫する(胸部突き上げ法)
- 1~4を何度か繰り返す
ただし、赤ちゃんの意識がなく、苦しそうにしている場合はただちに救急車を呼びましょう。
ここからは、吐き戻しの具体的な症状ごとにそれぞれの対処法を紹介します。
症状①授乳すると毎回吐き戻しがある
毎回のように吐き戻してしまう場合は、1回あたりの授乳量が多い可能性があります。
そのため、授乳量を調節して、大量に飲ませすぎないようにしましょう。
具体的には以下の対処法があります。
- 授乳の間隔をあける(「予防策①」参照)
- 一度に飲む量を把握して、1回あたりの量を減らす
また、飲んだものを毎回ほとんどすべて吐き戻してしまうという場合は、そのまま放っておくと赤ちゃんが栄養不良になってしまうおそれがあります。
念のため、医療機関に相談しましょう。
症状②少量だけ吐き戻す
口の横からダラダラと少量のミルクを吐き戻すときは、あまり大きな心配をする必要はないでしょう。
これは新生児によくみられる生理現象のためです。
成長して消化器官が発達してくると、徐々におさまるようになります。
症状③一度に大量のミルクを吐く
少量のみを吐く場合は上記で紹介したようにあまり心配はないのですが、まるで噴水のように大量に吐き戻してしまうケースもあります。
このようなときは特に心配になってしまいますよね。
まずは焦らず、10分程度赤ちゃんの様子をみましょう。
その後、いつもと大きく違う様子がなければ、少しずつ授乳を再開してください。
症状④ヨーグルト状になったミルクを吐く
ヨーグルトのようにドロドロとしたものを吐く場合は、消化途中のミルクを吐き戻していることが考えられます。
まずは、鼻や気管に詰まっていないか確認し、問題なければ口のまわりを拭いてあげてください。
その後、いつもと大きく違うことがなければ、1~2時間後に様子を見ながら少しずつ授乳を再開しましょう。
症状⑤茶色っぽいものを吐く
母乳やミルクのような白ではなく、茶色が混じったものを吐く場合は、ただちに病院で受診をしてください。
茶色いものを吐き戻す理由は主に2つ考えられます。
1つは、赤ちゃんが消化器官から出血しているために茶色くなっているというものです。
そしてもう1つは、母乳を与える際にお母さんの血液が混じっているためという理由です。
後者の場合は赤ちゃんの身体にとっては特に大きな問題ではないという可能性もあります。
しかし、新生児は身体が未発達のため、万が一の場合はできるだけ早い対処が必要です。
そのため、茶色いものを吐き戻した際はすぐに病院に相談しましょう。
赤ちゃんの吐き戻しの予防策3選
吐き戻しは、赤ちゃんを育てられているご家庭の多くが悩まれていることですが、予防策を試してみるとある程度改善されることがあります。
以下で紹介している3つの方法をぜひ試してみてください。
予防策①授乳の間隔をある程度あける
まず紹介する予防策は、授乳の間隔を2~3時間程度あけて、あまり大量に母乳やミルクを飲ませすぎないという方法です。
なぜなら、吐き戻しの原因の一つが「ミルクの飲み過ぎ」であるためです。
赤ちゃんの胃はとても小さく、まだ発達途中でもあるため、胃の容量以上のミルクを飲むと吐き戻してしまいます。
そして赤ちゃんの場合は、満腹感をコントロールするための「満腹中枢」も未熟なので、本当はお腹いっぱいであってもまだミルクを欲しがるということもあります。
そのため、十分な量を飲ませているのであれば、授乳のあいだは一定の時間を置いて大量のミルクを飲ませすぎないように調節しましょう。
予防策②授乳が終わってもすぐに横抱きに戻さない
授乳後、げっぷをさせるために赤ちゃんを縦抱きにしますが、そのあとすぐに横抱きに戻さず、しばらく縦抱きのままにするという方法も効果的です。
赤ちゃんは胃が発達しきっていないため、母乳やミルクが食道に逆流しやすくなっています。
そのため、しばらく縦に抱っこして逆流を防ぐことで吐き戻しもしづらくなります。
ただし、体がまだやわらかい赤ちゃんの場合は、慣れない縦抱きによって体に負担がかかり、脱臼などのトラブルにつながることもあるため、注意が必要です。
特に、赤ちゃんはまだ首がすわっていないため、頭や首の後ろをしっかりと手で支えてあげる必要があります。
また、赤ちゃんの脚は大人とは違い、「M」の形に開いていることが望ましいです。
縦抱きをするときも、無理に脚を閉じさせずに「M」の形に開いた状態をキープしましょう。
予防策③授乳後は吐き戻し防止クッションに寝かせる
ここまでで紹介した2つの方法を試してもなかなか吐き戻しが改善されないという場合は、吐き戻し防止クッションに赤ちゃんを寝かせるという方法があります。
赤ちゃんの吐き戻しの原因はいくつかありますが、「げっぷ不足」も原因の一つです。
まだ母乳やミルクを飲みなれていない新生児は、空気も一緒に飲み込んでしまうことがあります。
このとき、きちんとげっぷをさせて空気を出さないと、あとで空気と一緒にミルクも吐き戻してしまうということです。
弊社で取り扱っている「ロトトクッション」では、ゆるやかに傾斜をつけた構造によって、赤ちゃんにげっぷをさせやすくするという特徴があります。
また、赤ちゃんの身体をふんわりと包んで、腰をしっかりとサポートする構造になっているため、身体が不安な赤ちゃんでも安心して寝かせられます。
げっぷが苦手で吐き戻しが多いという赤ちゃんにはロトトクッションがおすすめです。
げっぷが苦手で吐き戻しの多い赤ちゃんにはロトトクッションが効果的
赤ちゃんの吐き戻しの対処法と、予防のための方法を紹介しました。
赤ちゃんの吐き戻しは、ある程度はよくある生理現象です。
そのため、他に大きな異常がみられなければあまり心配はいらないのですが、毎回吐き戻しがあると心配ですよね。
げっぷが苦手でよく吐き戻してしまうという場合は、赤ちゃんがげっぷをしやすくなる姿勢をつくる「ロトトクッション」がおすすめです。
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赤ちゃんの吐き戻しがなかなか改善されず悩みの方や、これから赤ちゃんのお世話が始まるご家庭の方はぜひご確認ください。