出産は家族や親しい友人にとってめでたい出来事ですが、いざお祝いを贈るとなると「どんな品がよいか」「どのタイミングで渡すべきか」「マナーを誤って失礼にならないか」といった疑問が浮かぶこともあるでしょう。
特に出産祝いにはタブーとされる行為や品物が存在し、知らずに贈ってしまうと相手を困惑させてしまう可能性があります。
本記事では、出産祝いの場面で覚えておきたいタブーをはじめ、避けたほうがよいとされるギフトや渡し方のマナー、さらにおすすめのアイテムなどをまとめました。相手に喜んでもらえる贈り物を選ぶと同時に、守るべきポイントを押さえて、安心してお祝いを贈りましょう。
出産祝いのタブーは?
出産祝いには、さまざまなマナーや慣習が絡んでいます。相手の気分を害してしまわないよう、タブーとされる行為を把握しておきましょう。
ここでは代表的な5つのタブーを紹介します。
出産前にお祝いを贈る
出産祝いの最大のタブーの一つが「まだ生まれていない段階でお祝いを渡すこと」です。出産は何が起こるかわからないデリケートな時期でもあるため、一般的には無事に赤ちゃんが生まれてからお祝いを渡すのがマナーとされています。
先走って出産前にお祝いを渡すと、縁起が悪いと感じる方もいるので注意しましょう。早めに準備をしたい場合は、出産後1週間〜1か月程度を目安に渡すことがおすすめといわれています。
結びきりの水引を選ぶ
出産祝いのご祝儀袋には、紅白の「蝶結び」の水引が用いられます。「結びきり」は一度きりで良いこと(再度繰り返してほしくない)を意味するため、婚礼や弔事などには使われることがありますが、出産に関しては何度繰り返してもよいおめでたい出来事のため、結びきりは適しません。 「蝶結び」は何度でも結び直せることから、出産などの繰り返しあってもよい慶事に使われるというのが一般的です。
薄い墨で記載する
ご祝儀袋に名前や表書きを記載する際、薄墨を使うのは弔事(お悔やみ)での習慣です。出産祝いは祝事なので、しっかりした黒い濃い墨を用いて記載してください。薄墨を使うと不幸事を連想させてしまい、縁起が悪いと感じる方もいるでしょう。
忌み言葉を使う
出産祝いのメッセージカードやのし袋に、「流れる」「破れる」「死」などネガティブなイメージを連想させる言葉(忌み言葉)は避けるのが一般的です。出産を控えた方や出産後の方にとっては縁起が悪いと捉えられる可能性があるため、前向きで明るい言葉遣いを心がけましょう。
4や9といった数字を使う
日本では「4(死)」や「9(苦)」は不吉なイメージを持つ数字とされており、慶事において使うことを避ける風習があります。特に出産祝いの金額や品物の個数を4や9にするのは避けるのが望ましいでしょう。たとえば、現金で贈る場合は4,000円や9,000円は避け、5,000円・10,000円といった数字が好まれる傾向にあります。
出産祝いで避けたいギフトはある?
タブーを意識しながらも、「実際どんな品物は避けたほうがよいのか」と悩む方もいるかもしれません。以下に、出産祝いとしてはあまり好まれない、または慎重な配慮が必要なギフト例を挙げます。
縁起が良くないとされているもの
刃物(ハサミや包丁など)、ハンカチ、くしなど、縁起が悪い意味を持つとされるアイテムは出産祝いには不向きといわれています。
- ・ハンカチ:「手巾(しゅきん)」と書き、縁を「切る」というイメージを連想させる。
- ・くし:「苦」や「死」を連想させる。
- ・刃物:切る・裂くなど、分かれるイメージが強い。
使用用途が限られてしまうもの
出産祝いは使い道が広く、相手が気軽に取り入れやすいアイテムが喜ばれます。例えば、大きすぎるぬいぐるみや特定のキャラクターグッズなど、部屋のスペースを取る割に使い道が限られるものはかえって負担になる場合があります。
相手の好みをよく知らない場合は、実用性を重視したアイテムを選ぶのが無難です。
個人的な贈り物に該当するもの
母親向けの化粧品や下着、父親向けの趣味アイテムなど、個人の嗜好や身体的要素に強く左右されるものは避けたほうがよいでしょう。出産祝いはあくまでも赤ちゃんと育児をサポートするためのプレゼントという側面が強いため、個人的すぎるアイテムを選ぶと「出産祝いとしては微妙」と思われてしまう可能性があります。
覚えておきたい!出産祝いのマナー
出産祝いは、単に物を贈ればよいわけではなく、贈るタイミングやのし袋の書き方など、基本的なマナーも大事です。ここでは代表的なマナーをまとめました。
出産後にお祝いを贈る
前述のように、出産前に贈るのは縁起が悪いとされるため、必ず無事に生まれたことを確認してから贈りましょう。
目安としては、退院して落ち着く時期である「生後1週間〜1か月以内」が一般的です。 早めに贈りたい気持ちがあっても、相手の体調や家庭の事情を考慮し、連絡を入れてタイミングをうかがうのが良いでしょう。
お金は新札を用意する
ご祝儀として現金を渡す場合は、新札を使うのがマナーです。結婚式同様、出産祝いも晴れの場であるため、ピン札で用意するのが基本となります。銀行で両替するか、新札がない場合は郵便局などで新札に交換してもらうことができます。
お札を入れる向き
ご祝儀袋にお札を入れる際、お札の人物の肖像画が表向きになるようにし、袋の表面側に顔が向くように入れるのが望ましいとされています。細かい作法ですが、正しい向きで入れることで相手への敬意を示すことにもつながります。
ご祝儀袋は濃い墨で記載する
出産祝いの場合、薄墨は弔事を連想させるため、絶対に使わないほうが無難です。はっきりとした黒い墨(濃い墨)を用いて「御祝」「御出産御祝」などと書き、下段に自分の名前を記載します。水引は何度あってもいいめでたい出来事に使う「蝶結び」タイプを選びましょう。
出産祝いを選ぶ際のポイント
ここまでタブーや避けるべきアイテムを解説しましたが、「実際にどのように選べばよいのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。以下では、出産祝いをスムーズに選ぶための3つのポイントを紹介します。
ポイント①予算を決める
まずはどれくらいの金額を出せるかを明確にしておきましょう。前述のとおり、一般的な相場は3,000〜5,000円程度が多いです。
相手との関係性や他の人との兼ね合い、そして自分の経済状況を考慮し、無理のない範囲で予算設定を行うと後々トラブルが少なく済みます。
ポイント②実用的なアイテムを選ぶ
出産後の家庭では、赤ちゃんのお世話が最優先となり、日常で使いやすいアイテムがとくに喜ばれます。おむつやおしりふき、ベビー服、授乳関連グッズなどは定番ですが、あえて少し先を見越したサイズや成長段階で使うものを選ぶのも手です。
また、おむつケーキのように見た目にもインパクトがあり、かつ消耗品であるアイテムは重宝されがちです。
ポイント③親子で使えるアイテムを選ぶ
ベビー用アイテムだけではなく、ママやパパも一緒に使えるグッズを選ぶと、家族で楽しめる時間を提供できます。例えば、「親子でお揃いのルームウェア」や「写真を飾れるフレーム」など、家族がコミュニケーションを深められるようなものを贈ると、思い出に残る出産祝いになるかもしれません。
喜ばれるおすすめの出産祝い
ここからは、具体的にどのようなプレゼントが出産祝いとして人気なのかを紹介します。
タブーを回避しつつ、相手の育児をサポートできるアイテムを選ぶと感謝されやすいでしょう。
タオルのギフトセット
赤ちゃんの肌はデリケートなので、柔らかく吸水性の高いタオルは重宝されます。ガーゼやオーガニックコットンなど、肌触りの良い素材を選ぶと相手にも喜ばれやすいです。赤ちゃん用のミニサイズから大人も使える大判タオルまで、セットになっているものが人気とされています。
積み木のおもちゃ
木製の積み木は長く使える上に、知育効果が期待できるアイテムです。赤ちゃんの成長に合わせて遊びの幅が広がり、兄弟姉妹がいる家庭でも一緒に楽しめます。角が丸く仕上げられているなど安全面にも配慮された製品を選ぶとなお安心です。
木製おままごとキッチン
少し大きくなったら楽しめる木製のままごとキッチンは、おしゃれなインテリアとしても人気です。デザイン性が高いものや素材にこだわったものはリビングに置いていても見栄えがよく、子どもの想像力を育むおもちゃとして喜ばれます。
HOPPL コロコロキッチン
「HOPPL コロコロキッチン」は、木の温もりと可愛いデザインを兼ね備えた人気おままごとキッチンです。インテリアにも馴染みやすい自然なデザインなので、リビングや子ども部屋など好きな場所で遊べます。お子さまの成長過程で長く活躍し、家族の思い出作りにも一役買ってくれるでしょう。
実用的で使いやすいおすすめの出産祝い
さらに、子育てをするうえで日常的に使いやすいアイテムとして、「ベビーサークル」や「プレイマット」なども人気を集めています。赤ちゃんの安全を確保しながら、お世話するママ・パパの負担を軽減できる点が魅力です。
ベビーサークル・プレイマット
ベビーサークルやプレイマットは、赤ちゃんがハイハイやつかまり立ちを始めた頃に大活躍します。床の冷たさや衝撃から赤ちゃんを守り、ある程度の範囲を確保することでママ・パパも安心して家事や作業が行えます。折りたたみ式や洗える素材など、機能面にも注目するとよいでしょう。
イブル サニーマット (無地/刺繍)
イブル素材のサニーマットは、柔らかな生地感と通気性が特徴で、オールシーズン使えるアイテムとして人気です。無地や刺繍タイプなど、シンプルながら可愛らしいデザインが揃っており、インテリアにも馴染みやすいのが嬉しいポイントです。
抗菌もちもちプレイマット
抗菌仕様の「もちもちプレイマット」は、程よい厚みとクッション性があり、衝撃を緩和して赤ちゃんの安全を確保してくれます。
汚れてもさっと拭き取りやすい素材でお手入れが簡単な点も、多忙なママ・パパにとって大きな魅力でしょう。リビングや子ども部屋など、あらゆるシーンで活躍します。
出産祝いには意外とタブーが多い
出産祝いにはタブーとなる行為や品物が意外と多く存在します。出産前の贈り物や「結びきり」の水引、忌み言葉、4や9などの縁起の悪い数字は避けること、そして薄墨での表書きは弔事を連想させるため使用しないことが大切です。また、ハンカチや刃物などの縁起が悪いとされるアイテムや、使用用途が限られてしまうもの、個人的すぎる贈り物も敬遠される傾向にあります。
一方、タオルセットや積み木、ままごとキッチンなどの玩具、実用的なベビーサークルやプレイマットなどは比較的多くの家庭に喜ばれるアイテムです。予算や相手の好み、タブーを踏まえつつ選定すれば、相手も安心して受け取れ、出産祝いの気持ちがよりいっそう伝わるでしょう。
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